第17回(2012年度)部会賞報告・表彰式写真



平成24年度第17回計測・制御・システム工学部会賞審査結果報告

計測・制御・システム工学部会 副部会長 佐々木純(新日鐵住金)

平成24年度部会賞についての審査結果を報告します。部会賞は、鉄鋼業における計測・制御・システム技術の向上・発展に寄与した会員を表彰するもので、今回の対象は、平成23年から24年の間に当協会または権威ある国際会議・海外誌で発表された計測・制御・システム分野の研究報告等です。受賞したのは、将来的に鉄鋼業における適用・展開が期待される成果を表彰する研究賞として「時変の確率最適制御を用いた板厚制御におけるばらつき抑制」、「On New Refining Control System for Dephosphorization Using LD Converter」、「残銑滓レベル計の開発」の3件、実用的成果を表彰する技術賞として「厚板加速冷却装置における冷却制御技術の開発」、「製鉄所飛散粉塵のカラー画像分析による種別判定・定量化」の2件、の全5件です。受賞者の皆様、おめでとうございます。


計測・制御・システム研究賞
時変の確率最適制御を用いた板厚制御におけるばらつき抑制
(Preprints of the IFAC Workshop on Automation in the Mining, Mineral and Metal Industries(IFAC MMM2012), p.274-275, (2012,9)および、「材料とプロセス」, Vol.24, No.1, p.21-24 (第161回春季講演大会2011,3))
藤本 健治 君(京都大学)、渡邉 敏章 君(名古屋大学)、橋本 芳宏 君(名古屋工業大学)、西田 吉晴 君((株)神戸製鋼所)
 圧延材の硬度や圧延機の剛性は確率的な挙動を示し、板厚偏差低減の大きな障害となっていた。
 本研究では、それら挙動を時変な確率システムとして定式化するとともに、時変な確率分布を踏まえた最適制御則を新たに導出し、数値シミュレーションにより提案手法が板厚偏差のばらつき(分散)を効果的に抑制できることを確認した。


計測・制御・システム研究賞
On New Refining Control System for Dephosphorization Using LD Converter
(Preprints of the IFAC Workshop on Automation in the Mining, Mineral and Metal Industries(IFAC MMM2012), p.226-227(2012,9))
富山 伸司 君(JFEスチール(株))
 本研究は、転炉を使った脱りん処理における送酸速度とランス高さに関する新制御方法を提案したものである。提案する制御系は過去処理チャージの実績時系列データを利用して統計的処理により操作量パターンを生成する。本制御系を実プラントに適用することにより、挙動が複雑な溶銑中りんのコントロールすることに成功した。


計測・制御・システム研究賞
残銑滓レベル計の開発
(「材料とプロセス」, Vol.24, No.2, p.889(第162回秋季講演大会 2011,9))
伊藤 友彦 君(JFEスチール(株))、長棟 章生 君(JFEテクノリサーチ(株))、四辻 淳一 君(JFEスチール(株))
 製鉄所の最上流工程である高炉の操業における炉内の残銑滓レベルを把握することは安定操業の観点から非常に重要である。本開発のポイントは二つあり、(1)電気抵抗式計測において溶銑・スラグの電気的等価回路を用いて定式化、残銑滓レベル計測を実現化する電極配置を提案、(2)擬似ランダム信号処理を加えS/N比の向上を実現、である。実機試験により操業データとの相関を確認し、その性能を検証した。


計測・制御・システム技術賞
厚板加速冷却装置における冷却制御技術の開発
(Preprints of the IFAC Workshop on Automation in the Mining, Mineral and Metal Industries(IFAC MMM2012), p.193-197(2012,9)および、「材料とプロセス」, Vol.25, No.2, p.1042-1045(第164回秋季講演大会2012,9))
橘 久好 君、角谷 泰則 君、中川 繁政 君、原口 洋一 君、小林 一暁 君、中村 修 君、佐々木 保 君、岡田 淳司 君、磯部 現 君、矢野森 義雄 君、矢澤 武男 君(新日鐵住金(株))
 本研究は、熱間圧延後の厚板を強制冷却する加速冷却装置において、鋼板の冷却停止温度を高精度に制御するために、鋼板水冷時の沸騰冷却現象を精緻にモデリングした熱伝達モデルを開発し、本モデルに基づき、鋼板長手方向の冷却水量をダイナミック調整する冷却制御技術を開発実用化した。開発技術は、厚板の冷却停止温度の高精度化に効果を発揮し、ハイエンド厚板の安定製造、コスト低減及び生産性向上に寄与している。


計測・制御・システム技術賞
製鉄所飛散粉塵のカラー画像分析による種別判定・定量化
(「材料とプロセス」, Vol.25, No.1, p.348(第163回春季講演大会2012,3))
梅垣 嘉之 君、風間 彰 君(JFEスチール(株))
 製鉄所から発生する浮遊粉塵の飛散による近隣地域・住民への被害を防止するためには粉塵飛散の定常的監視および浮遊粉塵の種類・発生源・飛散ルートの特定が重要である。
 本開発は、捕捉した粉塵のカラー画像の色空間ヒストグラムから識別閾値を自動設定して黒・赤・白の3色に分類し、製鉄由来でない半透明な珪砂を除外して種類毎の飛散量を集計することにより、従来の顕微鏡観察による分析に比べ迅速で定量的な分析を実現した。



平成24年度第17回部会賞表彰式写真

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表彰式の模様
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研究賞1
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研究賞2
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研究賞3
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技術賞1
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技術賞2
       


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