第261・262回西山記念技術講座
「実測データに基づいたプロセス制御・計測技術」
(申込締切:2026年9月3日)

【講座の視点】

 DX時代の到来は従来困難だった難環境・高感度計測とデータ駆動制御の実装を加速している。本講座は、モデル・データ・現場の三位一体ループを基軸に、学術面のみならず、アコースティック・エミッションによる材料欠陥解析、プロセスインフォマティクス/デジタルツイン、モデル予測制御に基づく高炉・製鋼プロセスへの適用事例や深層学習の圧延機への実装事例など、上工程から下工程まで一望することで、最新の学術理論と現場運用の勘所を、実測データに即して1日で俯瞰できる貴重な機会とした。すべての鉄鋼研究者、エンジニア、特に製造現場でのプロセス開発を担う若手エンジニアのまたとない学びと成長の機会になると信じ、多くの方々の聴講を期待する。

【協賛(50音順)】依頼中

日時・場所:

第261回(東京):2026年10月5日(月)9:30~17:00 受付時間:8:50~16:20
【対面開催】早稲田大学西早稲田キャンパス 63号館2階会議室
(新宿区大久保3-4-1)→会場案内

第262回(大阪):2026年11月6日(金)9:30~17:00 受付時間:8:50~16:20
【ハイブリッド開催】CIVI研修センター新大阪東 7階E705会議室
(大阪市東淀川区東中島1-19-4 LUCID SQUARE SHIN-OSAKA)→会場案内

プログラム:

→講演題目及び講演者、司会者

→講演内容

参加申込み:
【8月初旬開始予定】
[申込方法]
本会Webサイトからの事前申込のみとします。当日参加受付は行いません。

第261回(10月5日):会場の収容人数の関係上、定員になり次第締切とします。
第262回(11月6日):会場での参加者は、収容人数の関係上、定員になり次第締切とします。
          オンラインでの参加者は、人数制限は行いません。

[支払い方法]
①クレジットカードのオンライン決済 または、②郵便振替 のいずれかの方法で、事前の入金をお願いします。
※請求書の発行は致しません。
[締め切り]
申込、入金ともに9月3日(水)までに完了するようお願いします。
  • ※入金の確認後、開催約1週間前までにテキストと領収証を送付します。
  • ※ご入金後の返金および当日不参加の場合の返金はいたしませんので、ご了承下さい。
  • ※オンライン受講については、開催前に、申込者にメールにてご案内致します。
参加費
(税込み、テキスト付):

会員8,000円、一般15,000円、学生会員1,000円、学生一般2,000円

注)会員割引は個人の会員のみ有効です。協賛団体の個人会員、学生会員も含みます。

*非会員でご参加いただいた方で希望される方には、下記会員資格を会費なしで付与いたします。
(入会方法は、開催後、別途ご案内いたします。)
・一般(15,000円)で参加 ⇒ 2027年12月までの準会員資格
・学生一般(2,000円)で参加 ⇒ 2027年12月までの学生会員資格

★テキストは、講座終了後残部がある場合、鉄鋼協会会員価格、及び一般価格で販売いたします。
テキスト購入のお申込みは、本会サイト 出版図書案内 をご覧下さい。

問合せ先:
(一社)日本鉄鋼協会 育成グループ
E-mail:educact@isij.or.jp

講演題目及び講演者、司会者

9:20-9:30 趣旨説明
司会:廣山 和敏(JFEスチール)
9:30-10:30 1) 「システムの時代におけるものづくりと情報/データの活用」
 神戸大学 大学院システム情報学研究科 教授 玉置 久
10:30-11:30 2) 「計測データに基づいたデータ駆動アプローチによるプロセスモニタリング」
 東京工科大学 片柳研究所 教授 榎 学
11:30-12:30 3) 「プロセスデータとドメイン知識の統合活用による運転支援」
 京都大学 大学院情報学研究科 教授 加納 学
司会:加納 学(京都大学)
13:30-14:10 4) 「製鉄業の低炭素化に貢献する高炉自動操業技術の開発」
 JFEスチール(株) サイバーフィジカルシステム研究開発部 グループリーダー 橋本 佳也
14:10-14:50 5) 「製鋼プロセスにおけるモデリング・制御技術の動向」
 日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 インテリジェントアルゴリズム研究センター 主席研究員 北田 宏
14:50-15:30 6) 「熱延プロセスにおける計測・制御技術の開発」
 日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 インテリジェントアルゴリズム研究センター 室長 角谷 泰則
司会:玉置 久(神戸大学)
15:40-16:20 7) 12段クラスター型圧延機における深層学習を用いた形状制御技術の開発
 JFEスチール(株) スチール研究所 圧延・加工プロセス研究部 主任 北村 拓也
16:20-17:00 8) 製鉄所における物流制御技術の展望
 (株)神戸製鋼所 技術開発本部 デジタルイノベーション技術センター シニアプロフェッショナル 岩谷 敏治

講演内容

1)システムの時代におけるものづくりと情報/データの活用
玉置 久

 高度情報化社会においては、ヒトやモノ、コトが相互に接続され、個別的な技術要素の探求のみならず、システムを構築することによる課題解決が肝要であり、高付加価値を生むようになってきている。この際、最新の情報通信技術を駆使したシステム化だけでは不十分であり、対象モデル等をベースに、システム全体を見据えたアプローチの重要性が高まってきている。本講演では、このようなアプローチについて、鉄鋼プロセスを対象とした事例を交えながら解説する。

2)計測データに基づいたデータ駆動アプローチによるプロセスモニタリング
榎 学

 構造物の維持管理が時間基準保全から状態基準保全へと転換している。そのために機械学習を用いた状態監視や異常検知に関する手法の研究開発が進められている。また構造ヘルスモニタリングは、構造物にセンサーネットワークを張り巡らし、その健全性をリアルタイムかつ継続的に診断する技術体系である。その手法の一つであるアコースティック・エミッション は、材料や構造物内に発生した損傷を連続的に感度良く計測できる手法である。様々な材料プロセス中において発生する損傷や欠陥を対象として、時系列データである AE 波形信号に対してデータ駆動型解析を行った解析例についての紹介を行う。鉄鋼生産プロセスへの適用にあたっての課題や可能性についても議論したい。

3)プロセスデータとドメイン知識の統合活用による運転支援
加納 学

 製造DXの実現に向けて、プロセスデータの活用が欠かせない。しかし、成果をあげるためには、データとドメイン知識を統合して活用することが重要になる。本講演では,鉄鋼を含むプロセス産業を対象に、物理モデルとデータ駆動モデルを組み合わせるグレイボックスモデル(ハイブリッドモデル)、計算負荷の大きな物理モデルを高速計算可能な機械学習モデルで置換するサロゲートモデル、他装置・他材料の製造データを活用する転移学習(ドメイン適応)などの事例を紹介しつつ、デジタルツインを核とする製造 DX について述べる。さらに,失敗しないために、これだけは知っておいて欲しいと個人的に願っているデータ活用の心得3箇条を伝える。

4)製鉄業の低炭素化に貢献する高炉自動操業技術の開発
橋本 佳也

 溶鉱炉(高炉)は世界で年間10億トン以上の粗鋼を生産する製鉄業の要である。近年はCO2排出量低減のために還元材(コークス・微粉炭)の使用量が削減され、熱源不足により炉の状態が不安定化し、鉄鋼材料の安定供給のリスクが高まっている。一方、労働人口減少にも拘わらず製造現場は熟練オペレーターによる手動操業に依存しており、溶けた銑鉄の温度(溶銑温度)の自動制御化による高効率・安定操業の実現は永年の課題であった。
 本講座では、溶銑温度の自動制御技術の開発について解説する。反応・伝熱現象を考慮した物理モデル、モデル予測制御アルゴリズムの構築方法、自動制御実用化のための工夫点について紹介する。

5)製鋼プロセスにおけるモデリング・制御技術の動向
北田 宏

 製鋼プロセスは製鉄所における生産性と製品品質を左右する重要な工程であり、転炉-連続鋳造プロセスの確立後、プロセスの知見の深化とともに自動化と高品質化を目指した計測制御技術が発展した。2010年代以降はデータサイエンスやデジタルツインなど情報科学の知見を活かしたプロセスのモデリングおよび制御技術が数多く提唱されてきた。さらに最近は人工知能技術の活用も提案されている。
 本講演では、プロセスの知見とデータを活用した製鋼分野のモデリングおよび制御技術のこれまでの発展を俯瞰し、主に連続鋳造における実測データを用いたプロセス予測・データ同化・制御技術の事例について解説する。

6)熱延プロセスにおける計測・制御技術の開発
角谷 泰則

 近年、地球環境問題への注目から、自動車に対する燃費向上の要求が高まり、素材となる鋼板の薄手化、高強度化が進んでいる。これらの鋼板は熱間圧延工程を経て製造されるが、高強度鋼板は、変形抵抗が高く板厚が薄いため、蛇行なく平坦な形状で圧延することが難しく、その機械特性は、圧延後の冷却履歴に敏感に左右されやすい。このため、品質の確保が難しいという課題があった。そこで、過酷な熱間圧延環境に適応するために開発された計測器群と、その計測情報を活用した制御技術について紹介する。

7)12段クラスター型圧延機における深層学習を用いた形状制御技術の開発
北村 拓也

 冷間圧延の形状制御は、圧延機出側での実測形状を用いたフィードバック制御が一般的である。しかしながらワークロール径の小さい12段クラスター型圧延機では、目標形状を得るための形状制御アクチュエータの組み合わせが複数存在する課題により、上記制御が工程運用されない場合がある。今回、データを学習し制御則を獲得する深層学習によってアクチュエータの操作量を出力する形状制御システムを開発した。工程運用に至るまでの経緯を紹介する。

8)製鉄所における物流制御技術の展望
岩谷 敏治

 製鉄プロセスは多数の工程から構成されており、各工程の生産順序は自工程の品質や生産性などの指標に基づいて概ね独立に決定される。このため、前後工程間で生産順序が必ずしも同期するとは限らない。製鉄所における物流制御業務は、こうした非同期的に決定される生産順序を整合させ、生産フロー全体を成立させるという重要かつ困難な役割を担っている。本課題に対応するためには、各種搬送設備のスケジューリングに加え、場合によっては中間製品置き場の利用方法に対しても高度な工夫が求められる。本稿では、既往研究の知見を参照しつつ物流制御問題の特徴を整理するとともに、近未来に予測される労働力不足環境下において必要となるアプローチについて考察する。

会場案内

東京会場 10/5(月)
東京会場の地図

早稲田大学 西早稲田キャンパス 63号館2階会議室
(東京都新宿区大久保3-4-1)
 JR線:高田馬場駅より徒歩15分
 西武線:高田馬場駅より徒歩15分
 地下鉄:副都心線西早稲田駅直結、東西線早稲田駅より徒歩22分
 https://www.waseda.jp/top/access/nishiwaseda-campus

大阪会場 11/6(金)
大阪会場の地図

CIVI研修センター新大阪東 7階E705会議室
(大阪市東淀川区東中島1-19-4  LUCID SQUARE SHIN-OSAKA)
 JR:「新大阪駅」駅下車 東口から50m
 地下鉄:御堂筋線「新大阪駅」駅から徒歩5分
 http://www.civi-c.co.jp/access.html

※講座案内のチラシはこちらからダウンロード出来ます。