第32回鉄鋼工学アドバンストセミナー 受講者募集案内
(鉄鋼工学中堅技術者育成セミナー)
(申込締切日:2024年6月14日)

 本セミナーは10~15年の実務経験を持つ中堅技術者を対象とし、次代の鉄鋼業の担い手を育成することを目的としています。各コースとも、他社の技術者とのディスカッションを主体に、既得の知識を存分に活用しながら各自の技術思想の整理・再構築を図ることに主眼を置いた、実践的コースで構成されております。

(1)少人数で討論主体:
受講者は予め提示された宿題に対する解答を用意し、本セミナーで相互にこれを発表した後、問題点を抽出して徹底的な討論を行う。尚、宿題、討議のいずれにおいても受講者所属組織の秘密情報の供出は強要しない。
(2)次代に向けたテーマ:
次代の鉄鋼業に向けた課題をテーマとして選択する。答えを出すことが目的ではない。
(3)最高の講師陣:
テーマに対する最高の専門家を講師として迎え、これら講師が関連する講義を担当しWG委員とともに討論の指導を行う。また、将来に続く緊密な産学連携を意識し、大学若手研究者が講師として参加する。

第32回を下記のとおり開催いたしますので、奮って受講下さるようご案内いたします。

日時: 2024年10月21日(月)~23日(水)
集合日時:10月21日(月)8:30
会場: セミナーハウス クロス・ウェーブ船橋
(〒273-0005 千葉県船橋市本町 2-9-3 TEL.047-436-0111)
募集コースおよび内容:
(プログラムの講義、討論の時間配分は変動することがあります)

製銑コース:テーマ/宿題/講義  プログラム

製鋼コース:テーマ/宿題/講義  プログラム

圧延コース:テーマ/宿題/講義  プログラム

コース共通:基調講演

※募集人員は、各コース約10名、全コース合わせて30名程度です。
応募者がきわめて少ない場合は、そのコースの実施を中止することがあります。
また、応募者が多数の場合はお断りすることがあります。

参加資格: 以下の条件をすべて満たしている方。
  1. 国内に鉄鋼生産設備を有し、生産割合分担金等の維持会費を納めている法人に属する日本鉄鋼協会個人正会員。
  2. ※但し、上記以外については、応募状況も踏まえ、鉄鋼工学アドバンストセミナーWGによる承認が得られた場合、参加可能。

  3. 鉄鋼工学セミナー、同専科修了者または同等以上の経験・能力を有する方。
  4. 討論主体の本セミナーで積極的に発言できる方。
  5. ※本セミナーは知識を吸収する場ではなく、各々の知識を以て討論する場です。

費用(税込):
金額: 受講料:110,000円
食事代:13,200円(5食分)
※宿泊料及び朝食代は含まれておりません。宿泊につきましては、宿泊の項目をご覧下さい。
請求: 請求書は開催終了後に送付します。開催1ヵ月前の2024年9月21日(土)以降に申込の取り消しをされた場合も、同様に請求(全額)いたします
宿泊: 宿泊につきましては、受講者が決定次第、併せてご案内いたします。
なお、受講者各位でお申し込みいただき、料金をお支払いいただく形式となりますので、予めご了承下さい。
申込締切日: 2024年6月14日(金)6月28日(金)
申込方法:

下記申込フォームに入力し、送信して下さい。
会社窓口を経由して申し込まれる場合は、必ず窓口の方にご相談下さい。

申込フォーム

問合せ先:
(一社)日本鉄鋼協会 育成グループ
E-mail:educact@isij.or.jp

●育成委員会鉄鋼工学アドバンストセミナーWG●

WG主査: 木村 世意((株)神戸製鋼所 鉄鋼アルミ事業部門 技術開発センター 製鋼開発部 部長)
WG委員: 坂本  充((株)神戸製鋼所 鉄鋼アルミ事業部門 技術開発センター 製銑開発部 部長)
内藤憲一郎(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 製鋼研究部 精錬研究室 室長)
藤田 昇輝(JFEスチール(株) スチール研究所 圧延加工プロセス研究部 副部長)

内容

1. コース

(1)製銑コース

テーマ「鉄鉱石劣質化、カーボンニュートラルをふまえた原料事前処理プロセスの設計」

2050年カーボンニュートラル実現に向けた検討が国内各社で進められており、他国に先んじた日本独自の取り組みや新技術開発が求められている。またその一方で、鉄鉱石のリンやアルミナ等脈石成分の増加、微粉化といった原料劣質化の進行も予想されており、製銑工程(高炉や直接還元法を含む)トータルでのCO2削減の方向性を、資源劣質化等の取り巻く背景から派生する制約条件も含め検討する必要がある。本セミナーでは、焼結プロセス、ペレットプロセス等の原料事前処理プロセスをターゲットに、成品品質(被還元性、還元粉化性、歩留等)が還元プロセスのカーボンニュートラルに寄与する効果を考慮した上で、将来(2050年)の目指すべき姿、方向について議論する。

講師
村上 太一(東北大学 大学院環境科学研究科 先端環境創成学専攻 教授)
加藤 謙吾(富山大学 学術研究部 都市デザイン学系 特命助教)
松村  勝(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 製銑研究部 主席研究員)

講義-1「水素還元における微粉鉄鉱石の還元速度と気孔形成挙動」(加藤講師)
講義-2「焼結プロセスにおける省エネルギー省CO2技術」(松村講師)
講義-3「カーボンニュートラル化を視野に入れた塊成鉱の還元粉化現象」(村上講師)

宿題
将来の原料動向を見すえ、カーボンニュートラルを目指す還元プロセス(水素系還元を用いた高炉法や直接製鉄法、炭素循環製鉄 等)に適した事前処理鉱の品質設計について述べて下さい。そして、その造り込み技術、さらには事前処理プロセスそのもののカーボンニュートラル対応について、課題と解決策を提示し、その技術確立に向けてのアプローチ案を示して下さい。
[キーワード]カーボンニュートラル、資源問題、事前処理鉱品質、反応性

※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、宿題レポートの要点を明確に発表出来るよう構成すること。

(2)製鋼コース

テーマ「次世代の製鋼プロセスの課題」

我が国の鉄鋼業が持続的に事業を発展させていくため、製鋼分野においては、カーボンニュートラルへの挑戦や生産性の向上、さらには高付加価値商品を製造するプロセスの確立が必要である。そこで本セミナーでは、次世代(10~20年後)の製鋼プロセスのあるべき姿について、熱力学や反応速度論などの原理原則を踏まえながら、様々な視点で検討し、その実現に必要な技術について議論することを目的とする。

講師
三木 貴博(東北大学 大学院工学研究科 金属フロンティア工学専攻 教授)
新井 宏忠(八戸工業高等専門学校 産業システム工学科 マテリアル・バイオ工学コース 准教授)
鷲見 芳紀(大同特殊鋼(株) 技術開発研究所 プロセス技術研究室 室長)

講義-1「熱力学を用いた高級鋼・高品質鋼製造のための介在物制御」(三木講師)
講義-2「製鋼プロセスの移動現象論的理解と課題」(新井講師)
講義-3「特殊鋼製造プロセスにおける品質制御技術」(鷲見講師)

宿題
最近の地球環境問題や我が国の鉄鋼業を取り巻く環境や状況を踏まえ、製鋼プロセスにおける10~20年先の課題について、下記の2項目(①、②)のキーワードを参考に想定し、課題と対応策について述べてください。また関連資料のレビューを行い、バウチャーを明らかにし、レポートに記載してください。

①高生産性と高品質化を両立する技術
[キーワード]高清浄鋼製造方法、高級鋼・高品質鋼の一貫製造技術、プロセス制御、データ活用、数値シミュレーション

②地球環境と調和する製鋼プロセス
[キーワード]脱炭素、エミッションフリー、スクラップ、高炉―転炉法、電気炉法、連続鋳造法

また①、②とは別に、産学連携の活性化を実現するための学側への要望、企業から学側への働き掛け、交流の方法について、意見・提案を述べてください。

※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、宿題レポートの要点を明確に発表出来るよう構成すること。

(3)圧延コース

テーマ「今後の国内熱延ミルの目指すべき方向とは」

熱延ラインは一貫製鉄所のマザーミルとして、高品質な薄鋼板を高能率で生産することが要求されている。これまで日本では革新的な独自技術を開発し世界をリードしてきたが、商品ニーズの多様化や国際的な環境変化などに対応して取り組むべき課題も多い。特に、自動車用途や建材・エネルギー鋼材用途では高強度化が急速に進展し、鋼板の材質・寸法・表面品質など競争力の高い高級鋼の作りこみ技術が求められる。また、環境面では世界的に需給ギャップやカーボンニュートラル対応が拡大する中で、海外の新設ミルとの競争も激化しており、抜本的な低コスト&低環境負荷プロセスも求められてくる。このような背景を踏まえ、熱延の次世代プロセス技術として、将来のあるべき姿を考え、今後求められるイノベーティブな技術について議論する。

講師
古元 秀昭(元広島国際学院大学 教授)
白岩 隆行(東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 講師)
大塚 貴之(日本製鉄(株) 技術開発本部 プロセス研究所 圧延研究部 室長)
宇杉 敏裕(Primetals Technologies Japan(株) プロジェクト統括部 熱延プロジェクト部 主席技師)

講義-1「熱延ミルの歴史および熱間圧延理論」(古元講師)
講義-2「熱間圧延プロセスにおける近年の課題と技術動向」(大塚講師)
講義-3「熱間圧延設備の課題と近年の技術動向」(宇杉講師)
講義-4「データ駆動型アプローチによる材料開発」(白岩講師)

宿題
薄鋼板の熱延プロセスにおいて、将来にわたりグローバル競争を勝ち抜くための高付加価値商品(強度、材質特性、表面性状、寸法精度など)の製造、または抜本的なコスト低減(高生産性、省合金、省エネルギーほか)に向けて、
  • ①既存装置・技術で製造ネックとなる要因や課題を分析、整理してください。
  • ②①の課題を解決する要素技術について、国内外の文献等を参考に対応策を考察してください。
  • ③更に、競争力のある次世代の薄板熱延プロセスおよびそれらの要素技術について、既成概念に捉われない自由なアイディアを提案すると共に、それらプロセスにより生産される製品群がどのような新しい付加価値を生み出すかについて発想してください。

[キーワード]圧延、材料設計、加工熱処理、高生産性(稼働率、作業率)、寸法制御、設備技術、プロセス制御技術、センサー利用技術、数値シミュレーション、データ活用、カーボンニュートラル、省エネ

※セミナー当日の宿題発表はパワーポイントで行い、宿題レポートの要点を明確に発表出来るよう構成すること。

2. 基調講演

題目「仮)地球環境に貢献するSMS group製鉄機械技術」

カーボンニュートラルに向けて大きな変革が求められている製鉄業界。世界中で大きな目標に向かって、かつて無い新技術の確立が急がれている。日本でも各社様が技術先進国として新技術の開発を進められている段階であるが、製鉄プラント設計のSMS groupが開発を進めるGreensteelテクノロジーを、他国での実例・実績を交えながら説明する。

講師
綱川 徹(SMS group(株) 代表取締役社長)