日本鉄鋼協会 鉄鋼協会研究プロジェクト 中間報告会
「粒界工学手法による汎用鋼の高機能鋼化」シンポジウムII 開催案内

 現在、粒界工学の応用はオーステナイト鋼等の積層欠陥エネルギーの低い材料に限られている。本研究では、オーステナイト系以外の鉄鋼材料に対する粒界制御の指導原理および具体的な制御方法を確立し広範な鋼種への粒界工学手法の適用を可能とすること、粒界制御された鉄鋼材料の実用化に向けた課題を解決すること、さらに、粒界工学の学術基盤を確かなものにするために方位制御された双結晶試料を用いて最新の実験・理論的解析手法により粒界が関わる諸現象の理解の深化を図ることを目的としている。

 本シンポジウムでは、プロジェクトメンバーによる研究開発の途中経過を報告し、その内容について討議する。参加者による活発な議論を期待する。

日時: 2025年9月17日(水)10:00~16:20
場所: 北海道大学 札幌キャンパス
高等教育推進機構 3階 E304(第190回秋季講演大会 会場10)
〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西5丁目
地図・交通アクセス
資料: 配布資料あり
(9月2日に公開される講演大会ポータルサイトからダウンロードできます)
参加費: 無料
申込方法:

当日申込

【シンポジウムのみに参加される方】

講演大会当日、大会受付にてお申込みください。(WEB申込は不要です)

【講演大会に参加される方】

別途、参加登録が必要です。講演大会参加方法 をご確認いただき、期間内にお申込みください。

プログラム:

10:00-10:15 プロジェクト概要紹介
連川貞弘(熊大)
10:15-10:45 「転位ー粒界の力学的相互作用の定量評価」
○大村孝仁、井誠一郎、出口裕佳(NIMS)、連川貞弘(熊大)
10:45-11:15 「転位の3次元観察に関する最近の進展」
○波多聰(九大)、村田貫太、趙一方(九大院生)、譯田真人、井誠一郎、大村孝仁(NIMS)
11:15-11:40 「粒界工学に基づく省資源型オーステナイト系ステンレス鋼の開発に向けた基礎検討」
○志賀春日(熊大・現東京科学大院生)、多久島睦子、濱田純一(日本製鉄)、連川貞弘(熊大)
昼食
13:00-13:25 「ラボスケールおよび実スケールで作製したSUH409L粒界制御材の引張変形挙動」
○大賀舜介(足利大院生)、小林重昭(足利大)、連川貞弘(熊大)
13:25-13:55 「フェライト系ステンレス鋼粒界制御材の溶接熱影響部における組織変化」
○山下正太郎、才田一幸、平田弘征(阪大)
13:55-14:05 休憩
14:05-15:05 基調講演「鉄鋼材料における軽元素の粒界偏析の定量測定とそのモデル化」
宮本吾郎(東北大)
15:05-15:15 休憩
15:15-15:40 「STEM-EELS法を用いたFe-3mass%Si合金粒界近傍の磁気モーメント分布評価」
○中嶋優希(熊大院生)、井誠一郎(NIMS)、津志田雅之、山室賢輝、連川貞弘(熊大)
15:40-16:10 「Fe-Mn鋼における低温脆化とMnが粒界強度へ及ぼす影響」
田中將己、森川龍哉、山﨑重人(九大)
16:10-16:20 総合討論
問合せ先:

熊本大学 大学院先端科学研究部 連川 貞弘(プロジェクト主査)
E-Mail:turekawa@kumamoto-u.ac.jp