東北地方太平洋沖地震被災者へお見舞いと復興への決意 (2011/03/16)

去る3月11日に東北関東地区で発生した未曾有の大震災の被災者に心からお見舞い申し上げます。

大震災が発生した地域には多くの会員が生活されています。被災地域には、鉄鋼科学技術に関連する大学、高等工業専門学校、研究施設が多数存在しています。鉄鋼産業に関わる企業の工場や流通など関連施設も多く、多数の方々が携わられております。関係者皆様のご無事を心からお祈りしております。

日本鉄鋼協会では、今回の事態に対応して、開催に伴う混乱を回避するため春季講演大会を中止いたしました。講演大会で発表を予定しておられた方々、参加を心待ちされておられた方々に対しまして、まことに申し訳なくお詫び申し上げます。関係者におかれましては諸事情ご賢察いただき今回の協会の対応にご理解をお願い申し上げます。

今回の事態に対して、中国金属学会、ドイツ鉄鋼協会からはお見舞いと事態克服への激励の手紙をいただきました。海外の仲間から当会に対して友情と連携が寄せられていることを会員の皆様にお伝えします。

被災地域では混乱も続き、不自由な環境の中で生活を余儀なくされておられる方が多数おられます。さらに電力関連の問題も加わり、深刻な危機が日本全国に拡大しております。関係者の一丸となった協力により、一刻も早く目前の危機を収拾しなければなりません。
鉄鋼に関連する研究・教育環境の復旧や、産業施設の復旧、さらには電力供給も含めますと、事態の収拾には多大な努力と相当な長期間を要すると考えられます。こうしたいわば国難に対してわが国の対応力が問われ、世界から注目されています。

復興に際して鉄鋼分野に期待される役割は極めて大きく、本会としてもその社会的役割を発揮しなければなりません。本会が会員相互の協力連携を強め、事態の復興、新しい産業社会の再構築そして将来を担う人材の育成に力を果たそうではありませんか。
この試練を乗り越え、50年後の鉄鋼の未来も我々が作りましょう。
平成23年3月16日
社団法人 日本鉄鋼協会
会 長 友田 陽